楽器は高い買い物です。ホントに高いと思います。特に初心者、中級者には、どんな楽器が今の自分のレベルに適しているのか、常に悩ましい。

これは、マウスピースでも、松脂でも、リードでも同じです。

昨今、特に選択肢が多くなりました。新しいメーカーや製品が出てきて、選び方も複雑になります。

特に中国楽器の躍進は目を見張る物があります。私もヴィオラは中国製を使っていますし、数名は、中国工房製品を持っている人を知っています。

ちなみに、人は2,3の選択肢が与えられると購入につながりやすい、という研究があります。20、30の選択肢が提示されても、最終的な購買には至りづらいそうです。

面白いですよね。選択肢の多さは、購入の決断に対して逆の影響を与えるのですから。なので、ある程度、目星をつけ、計画的に試奏・購入することをオススメします。

金額は、たしかに大事

楽器の当たり外れはあります。実際、同じメーカー・種類品番・同じクラスの楽器でも、ちょっとした材質の違いによるものか、別の物と感じられる楽器は、確かにあります。

しかし、高い楽器ほど、よい材料を使い、いい音色で、操作性が優れているのも事実です。すべてを完全に兼ね備えている、とは言えませんが、金額が物を言うことは多いです・・・。

たとえば、ヴァイオリンの弓。たかが木の棒なのに、あんなにも音色も違うのか・・・殆ど愚痴です(笑)

そのために、後で述べますが、やはり予算は重要です。

購入のための決めておくべき7つのこと

楽器を買う前に色々と検討するべきことがあります。お金持ちは衝動的に買ってもいいかもしれませんが、そうでない人はキチンと考えてから買いましょう。

1.購入予算を決める

何があっても、予算を決めないといけません。予算以上の物を買ってはいけません。ローンや分割をするにしても、自分の収入と、貯蓄などから、きちんと計算をして、決めましょう。

未成年の方々は、親御さんとよくよく相談しましょう。何とか、説得するためには、数字と熱意を見せるしかありません。後は、大学や社会人になってから返す、等の形で提案するのもよいかもしれませんね。

2.新品か中古か決める

それぞれのメリット・デメリットはあります。どんなものでも、値段が決まるのには理由があります。楽器も例外ではありません。中古には中古がもつ「リスク」があります。

そういうのを気にしたい人は、ぜひ積極的に中古楽器を探してみて下さい。

例えば、今であれば(2020年4月)ホルンでは、こういう楽器を見つけました。売れてしまったら削除されますが、アレキ107系列で90万円台は比較的お買い得だと思います。新品で180万円ほどする記憶があります。

3.楽器で解決しなくて問題かどうか慎重に考える

楽器購入が、今の自分にとっての最良の選択かどうか、今一度考えてみてください。

音色や操作性をよくしたい場合には、弦楽器や、弓の毛や弦、松脂で、木管が器は、リードやリガチャ、調整メンテナンス、金管楽器の場合、マウスピースと楽器の相性などで解決することがあります。

4.何年以上使うか計画を立てる

残念ながら、楽器は永遠にはつかえません。メンテの費用がかさむようになってきたら買い換え時期かもしれません。あるいは、自分自身のレベルや状態が変わると、より、自分に合う楽器を探したくなる。これも楽器奏者のサガですね。

10年、問題なく無事に使えたら、相当よい方だと思って下さい。耐用年数は10年と仮に考えておく。その上でお金の計算をするのも一つの考え方です。

5.出口戦略を考える

未だ買っていない楽器の出口戦略(また買い換えをするときにどうするか?)を少し考えておくことも大事です。

新品であれば、使い終わったときの価値は約半額になる100万円の楽器は50万円。中古であれば、100万円の楽器は、新品で買うと150万くらいはすると想うので、70万円くらいを想定できます。

自分自身の楽器プランとともに考えておきましょう。

当然、今の楽器をどうするか?下取りしてもらうのか?とっておくのか?他の人に売るのか?このあたりもあわせて計算しておきましょう。

当然ながら、事故は楽器の値段を下げます。絶対に、落としたりぶつけたりしないようにしましょう。万が一ぶつけた場合、へこみができた場合は、速やかに楽器店に持ち込み修理を行うことをオススメします。それによって将来価値の低減リスクを減らすことができます。

これは、マウスピースなどの部品でも同じです。安い物ならばよいですが、最近はマウスピースも高くなりました。なるべくはやめに凹みを直すようにしましょう。

6.試奏や楽器購入は、自分の先生や親と十分と相談する

できれば、誰かと一緒に試奏にまわること。自分一人だと、その日の調子の善し悪しで、納得できる楽器を選びが難しくなります。

友人でもよいですが、できれば、レッスンについている先生にみてもらいながら、自分の心身と覚悟、共に整ったときに試奏に行き、決断しましょう。

未成年の方は特に親の援助を元に楽器を買うことになります。キチンとした物を手に入れるための金額を十二分に親御さんと相談して下さい。ここは、学生諸君は頑張りどころですよ。

自分の音楽に対する熱意をキチンと伝えて下さい。

7.その他

買う以外の方法で手に入れることができます。「借りる」です。レンタルしてくれるお店もあります。楽器を習うことを条件として無償レンタルしてくれる先生もいます。

色々と探してみて下さい。

僕は、人のつながりで楽器を買わせて頂いたこともあります。あるいは、妹のおさがりをもらったこともあります(笑)

楽器とのご縁は不思議な物で、何かの拍子に集まってくることがあります。不思議なことは色々と起こるものです。それが音楽の魅力でもありますね。

変なことを書きましたが(笑)よい楽器との出会いを祈っています。