今から始めるのだったら、どの楽器が良いのだろうか?どれが簡単で自分にもできそうだろうか?どんな楽器がオーケストラに参加しやすいのだろうか?

そんな疑問に答えていきます。

オーケストラ楽器の種類

オーケストラの楽器は4つに大別されます。

1.弦楽器

2.木管楽器

3.金管楽器

4.打楽器

より詳しく一つずつみていきましょう。

(一点、維持費について。

ざっと、「弦楽器>木管楽器>金管楽器>打楽器」と捉えておいて下さい。

主な費用として楽器の他に、弦楽器は、弦替え、弓の毛替え、木管はリード、金管は清掃用具。当然、前者二つは、割と頻繁に消耗品を交歓しないと演奏ができません。ので、維持費も高くなりがちです)

1.弦楽器

①ヴァイオリン

②ヴィオラ

③チェロ

④コントラバス

上から順に見ていきましょう

ヴァイオリン

軽く小さく、値段も安いものから高いものまで様々あります。

その意味では始めやすいですが、実は難しい楽器の一つです。

左手は高音に行けば行くほど、弦を抑える指幅が狭くなります。

右手も重要で、弓の使い方で音量、音色、リズム、様々なことをします。

オーケストラの出演機会は、ほぼ全てと言って過言ではありません。

ヴィオラ

ヴァイオリンと似ている楽器ですが、より低い音域を担当します。

ヴァイオリンより一回り大きく、弦長が長いため、比較的音程がとりやすいです。

また、オーケストラの中では、主に、内声、伴奏を受け持つ楽器のため、ヴァイオリンほどの高音域は出てきません。

弓も重みがあり、ヴァイオリンよりややコントロールしやすいです。

大学オケなどでも初心者にはよくヴィオラを勧めることがあります。

オーケストラにおける出番は、同じくほぼ全てです。

チェロ

ヴィオラの弦より一オクターブ低い弦が張られています。

ゆえに音程が比較的とりやすいのは事実です。

一方、芳醇な、深く、柔らかい音色のため、チェロにあこがれる人も多いです。

チェロの最大の難点はその大きさ、容積にあると思います。

容積があるこそ、共鳴胴の大きさゆえに、豊かな音色が生まれるのもチェロの特徴です。

同じくオーケストラに欠かせない楽器です。

コントラバス

チェロよりもさらに大きいです。

高校から始めても、プロの演奏家になった方もおられるようです。

それだけ、上手くなれる可能性を多く秘めた楽器をも言えます。

オーケストラの中でも最低音部を担当するため、非常に重要です。

ヴァイオリンのような華やかな高音も目立ちますが、低音も実は重要な役割を果たします。

大きさの難点が解決できるのであれば、非常にやりがいのある楽器です。

2.木管楽器

フルート

吹奏楽・オーケストラからソロまで非常に人気が高い楽器です。

音の出しやすさや重量の軽さ、容積の小ささ、運びやすさ、

様々な利便性があります。非常に機動性の高い楽器です。

ゆえに求められるソロも難しい音符が並びます。

高音部楽器の宿命故、五線を超えた音符が当たり前のように出てきます。

ソロも多く、難しい音型、技術が必要とされる楽器ですが、花形楽器であることは、誰もが認めることでしょう。

しかし、人数のことを考えると非常にとりかかりづらい楽器です。

私が楽器をこれから始めるとしたら真っ先に外すのはこのフルートです。

その次にクラリネット。

個人的な好みと演奏者人口から、です。

オーボエ

オーケストラの中でも難しい部類に入る楽器です。

理由は、音色と音程作りの難しさです。

後は、リード。ダブルリードは、クラリネットのシングルリードと異なり、とても繊細で、リード8割、楽器1割、技術1割などとも言われるほど、それだけリードが重要な楽器です。

オーボエは、バッハの時代から良く用いられています。その意味では、オーボエのない曲は、オーケストラ音楽と言えない、それほど重要な楽器です。

朗々としたメロディーがまわってくる一方、やはり木管楽器。フルートほどではありませんが、テクニカルな側面が要求されます。

ファゴット

オーボエと同じくダブルリード楽器です。

木管楽器軍では低音部を担当します。弦楽四重奏でのチェロ、弦楽合奏でのコントラバス、木管合奏ではファゴットがバスパートを演奏します。

ぼくとつとした、オーボエとは異なる音域と音色のため、ソロ、ソリも数多く存在します。

以前、音大受験をしようとした時に、ファゴットで入らないかと提案されたこともあります。まったく未経験ですが、高校からでも一生懸命さらえば、音大には入れる可能性があるようです。

クラリネット

吹奏楽から始める人は多い楽器です。フルートと並ぶ花形楽器です。

シングルリード、価格も低下価格なものがおおくあるのも特徴です。

割と音も鳴らしやすいです。上達の早い楽器の一つと言えるでしょう。

ただ、人口があまりに多いため、オーケストラに入るのは、難しいことが予想されます。

他の木管楽器と違って、ビブラートをかけません。

指使いもリコーダーの延長ではいかないのも、違和感を覚えるところでしょう。

これはクラリネットの構造上の問題で、やむを得ない部分です。

テクニカルな演奏も多く求められます。

個人的には、フルートの次にとりかかりづらい楽器だと感じています。

3.金管楽器

トランペット

吹奏楽でも最も人気の楽器です。

価格も安い、音も出しやすいです。音色も作りやすい。

短くて軽い。持ち運びの利便性は大きいです。

マウスピースが小さいので唇が薄い人に向いている楽器です。

バロック時代から存在する楽器ですが、特に近現代で大きなソロやメロディーなどで存在感が出てくる楽器です。

モーツァルトなど、古典派では、ティンパニと全く同じ音を演奏するなど、低音楽器の強化に使われる事もあります。

ホルン

トランペットと比べて、音域が広いです。

そして、難しいです。トランペットと同じくらい小さなマウスピースであるにも関わらず、広い音域を担当するため、難易度が高くなります。

音色を作るのも難しいと言われています。楽譜の読み替え(移調読み)に慣れる必要もあります。基本はinFですが、それ以外にinE inEs inD inB inHなど様々な読み替えが求められます。

このあたりは自分の歯並びや唇の厚さ薄さとの兼ね合いもあるかもしれません。実際には、他の金管楽器とくらべてみてください。

トロンボーン

マウスピースも大きく、比較的音が出しやすい楽器です。

アンブシュアもさることながら、ポジションを覚え、慣れるまで大変かもしれません。

楽譜は、ヘ音記号がほとんどなので、初心者の方にはなじみやすいです。

チューバ

オーケストラの金管楽器の中で最も低音域を担当する楽器です。肺活量が求められ、楽器の容積、質量ともに金管楽器では最大級です。

マウスピースも大きい。そして、オーケストラ音楽ではロマン派以降が活躍の場で、古典音楽では登場機会が少ないです。

チューバ属や低音楽器属の方々は、独特の連帯感があるように思います(笑)

4.打楽器

ティンパニ

非常に難しい楽器です。

リズム感はもちろんのこと、ロールや正確なリズムなど、様々な技術が必要とされます。

オーケストラの後方中央に位置され、全体に与える影響がとても大きな楽器です。

チューニングも必要とされるので、音感が必要です。徐々に身につけることもできますが、他の楽器以上に、シンプルでシビアだと思ってもらっていいです。何せ、その釜一つで、一つの音程しかでないのですから。

その他打楽器

小物はいくつか種類がありますが、専任というのはプロでも珍しく、兼任します。

主なものとしては、

トライアングル

シンバル

バスドラム

スネアドラム

などです。

小物類といわれる楽器群ですが、その中でもスネヤドラムは難しいです。

小物の数は多いので、身につけるのに苦労するかもしれません。

打楽器の音色。オーケストラの全体に大きな影響を与えます。

たかがトライアングル。されど、トライアングル。あるとないとでは、世界が一変します。

打楽器の醍醐味はここにあります。

是非、地味だからという理由で敬遠することなく、さわってみてください。

ポップスミュージックなどでは、ドラムセットで、大活躍することもあります。

近現代のオーケストラによる映画音楽でも、大活躍ですね。

管楽器補足

金管楽器にも言えるのですが、木管楽器は、二種類くらいできてもよいように思います。

有名オーケストラでも、オーボエ、クラリネットを演奏できる奏者がいます。

18,19世紀のオーケストラでは、管楽器は、掛け持ちが一般的だった、とも言われます。

今の楽器は、確かに指使いが難しいのかもしれませんが、

最もオススメの楽器は?

個人的には、とりあえず始めてみるならば、ヴァイオリンまたはヴィオラをオススメします。下記に点数を表示しましたが、ヴィオラは、オーケストラ初心者にはすすめたい楽器です。

下記のような理由からです。

1.音を出しやすい

2.楽器が小さくて軽い

3.音量がオーケストラ楽器の中で最も小さい

4.構造が単純なので自分でメンテナンスしやすい

5.楽器の値段、維持費も比較的安い

オススメ楽器一覧表(偏差値順位)

難易度と出演機会、入団のしやすさなどを加味した表を作ってみました。

上記はあくまで、私のこれまでのオケ経験からの参考です。自分自身、ヴァイオリン・ヴィオラ・ホルン・トランペットと演奏をしてきました。後は、友人たちとの会話の中で、さまざまなこと聴いてきました。その知識を盛り込んでいます。

最後は自分が決める!

いろんなことを書いてみましたが、最後の最後は自分の直観です。

楽器店に行きましょう。楽器を選ぶ時には実際にさわって音を出してみてください。

プロとなってお金を稼いでいくのであれば別の話、どんな楽器を何歳から始めようと自由です。自分に合う楽器を選ぶことができれば、思いのほか上達することもあり得ます。

逆に自分が好きになれない楽器をやっても、あまり上達が見込めません。

その意味からも、できたら全ての楽器に触れてから、始める楽器を決めるのが良策と考えてます。

このホームページでも色んな楽器を紹介していきますので、是非手に取ってみて下さい。amazonの1万円〜3万円くらいの楽器も昔よりもはるかに上質です。安物買いの銭失いの確率は低くなりましたね。

ぜひ、ポンポン気軽に買ってみましょう!そして、弾いてみましょう!あわなかったらメルカリに売っちゃえばいいのですから!(笑)

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